伊東のヘンリー・ダーガーか!?

アウトサイダーアート(この言い回しは好みじゃないが)とか、アールブリュットと呼ばれる芸術表現ジャンルをご存知の方なら、ヘンリー・ダーガーを知らない人はいないでしょう。知らない方はリンクを見ていただけると、必ず興味がわくこと間違いなし!

一般的にアウトサイダーアートの場合には“正式な美術教育をうけずに”という枕詞がつくことが多いです。ご多分に漏れず、私もその手の芸術に目がなく、バンクシー、Kidult、ミンガリンガマイクやら、はたまたそこらの便所の落書きまで、大好物です。そういえば、宇佐美の公衆便所の落書きで・・・まぁ、その話は別の機会にしましょう。

奇しくも話は宇佐美繋がり。先日、突然、電話があり、

「ガチャ はい、タケチカメラです。」

「あの〜、絵の写真を撮って欲しいんですけど」

というご要望をいただきました。作家の方はつい先日亡くなったばかりで、息子さんが故人の自宅を整理に行ったら、出るわ出るわ、作品の山。目に付くものだけで、ざっと150点以上。しかも、1mを裕に超える作品ばかりで動かすのも大変。せっかく、こんなにたくさんの作品なので、記録として撮って欲しいという依頼でした。それで、現場に直行ったところ、まさにヘンリー・ダーガー!部屋中に置かれた抽象画、書のようなもの、コラージュアート、さらには物置にも高く積まれた作品群!単に記録写真をおさめるではなく、しっかりとした作品集、画集を作ろうということになりました。

うかがえば、実はその方、森良平さんと仰る方で伊東高校で美術の先生をなさっていたそうです 、50代で早期に退職され、その後のおよそ40年は絵を描きまくっていたそう。正式な美術教育を受けていないどころか、教える側の方でしたが、作品はプリミティブな情熱に溢れていて、なんとも堪りません!

せっかく引き受けた面白い仕事なので、画集を充実させようと、各方面に森さんのことを調べたりしていますが、なにせ教員をされていたのも50年近く前。なかなか大変です。

9月を目標に作品集を作ります。回顧展もやります。

伊東いた素晴らしい芸術家を一人でも多くの方に知っていただけたらと思います。(こういった形を本人が望んでいらっしゃるかは不明ですが、お許し、お喜びいただけるように頑張って、ぶっ撮りました。これから編集作業にはいります)

アトリエの様子とそこにあった作品を載せます。

どことなく、ピカソやマティスの影響を感じる作品から、酔いどれの殴り書き(失礼しました)のような書まで。

もしも、万が一にも、お近くに森さんを知ってる方がいたら、ご一報ください。

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